校長挨拶

共に生きる力を育てる

― 聖ステパノ学園のインクルーシブ ―
聖ステパノ学園が大切にしているインクルーシブ教育は、ただ同じ場にいることを目的としたものではありません。
一人ひとりが支えられながら、自分にできる役割を担い、仲間と共に一つのことを成し遂げていく。その積み重ねの中で、子どもたちは「集団の中で生きる力」を育んでいきます。行事や日々の係活動では、できることを探し、挑戦し、失敗しながらやり直す経験を重ねていきます。
この経験こそが、聖ステパノ学園が大切にしている「集団の教育力」です。

― 信じてまく姿勢 ―
聖ステパノ学園では、キリスト教の精神と価値観に基づき、毎朝の礼拝を通じてイエス・キリストの愛と教えを心に刻み、日々の生活に活かすことを重視しています。また、絵画「種まく人」のように「種を蒔きながら共に育つ」ことを実践しています。種まきと成長には困難が伴います。石や雑草が多く、固い土の場所では、すぐに芽が出るとは限りません。それでも農夫はあきらめずに種に栄養を与え耕し続けます。
やがて種は栄養を吸収し、力強く根を張って成長していきます。困難な環境に蒔かれたからこそ、その種は強さを身につけ、やがて豊かな実りを迎えるのです。
学園の教育も、この農夫の姿勢と重なります。全て整った環境ではなくても、共に学び合い、育ち合っていく。子どもたちが困難に直面しても、自ら成長する力を身につけ、仲間と共に学びを深めていく。私達は、その成長を支え、見守り、共に歩む存在でありたいと考えています。
聖ステパノ学園では、信仰・希望・愛というキリスト教の基本的な価値観を大切にしながら、感じる心、考える心、そして誰かのために行動できる心を育てています。それらはすべて「生きる力」へとつながっていきます。この「心の教育」は、ゆっくりと根を張り、子ども達が将来、どんな環境にあっても自らの力で歩んでいける確かな土台を築くことにつながります。

学校長  上戸基夫

IMG_4894